まずは、おさらいですが…Apple Payに対応する端末は、「iPhone7」「iPhone7 Plus」「AppleWatch Series2」の3種類。iPhone6s以前のシリーズ及びiPadなど一部端末は、Web上の決済などには利用できますが、リアル店舗では使うことができません。
基本的には、Walletアプリに最大8枚までクレジットカード情報を登録できますが、対応するカードにも縛りがあり、2017年1月末時点では次の通りです。
・AEON
・au
・orico
・クレディセゾン
・JCB
・SoftBank
・TS³(TSキュービック)
・dCARD
・VIEWCARD
・三井住友カード
・MUFGCARD
・楽天CARD
残念ながら、アメックスやダイナースクラブといった、富裕層にお馴染みのプロパーカードは対応していません。ただし、「セゾン・アメックス」など、クレディセゾンで国際ブランドがアメックスのカードは対応していて、この辺りはちょっとややこしいかもしれません。「ANAカード」でも、JCBやVISAブランドは登録できますが、アメックスブランドは未対応。「JALカード」で登録できるのは、「JALカードSuica」と「JAL・JCBカード」のみです。
なお、Mastercardブランドはリアル・ネットの両方の決済に使うことができますが、VISAブランドはリアル決済にしか使えないという、以外に不便な面も…。そう考えると、現時点ではMastercardブランドを選ぶのが賢い選択といえそうです。
使えるのは「Apple Pay」「iD」「QUICPay」「Suica」のマークがある店舗です。Walletアプリに登録した対応カードは自動的にiDもしくはQUICPayに振り分けられますから、各店舗でどちらを使うか伝えたうえで決済を行います。Suicaの場合は、Walletアプリに登録したクレジットカードから直接Suicaへチャージを行い、同じく店舗でSuicaで支払う旨を伝えればOKです。
交通系の電子マネーで対応するのはSuicaのみ。Apple Payで使い始めるには、端末をSuicaカードかSuica定期券の上に置くと、自動的に残高や定期券の情報が転送され、すぐにiPhoneで利用することができます。他の電子マネーの場合、決済する時に指紋認証が必要ですが、Suicaは改札でスピーディにタッチしないといけませんから、指紋認証をしないで使うことも可能です。
ちなみにSuicaの場合、別途Suicaアプリをインストールして使うこともできます。この場合、ビューカード限定ですがオートチャージが使えたり、Walletアプリでは未対応のアメックスやダイナースクラブのプロパーカードもチャージ用のカードとして登録できますから、どちらかというと、Suicaアプリを使った方が良さそうです。なお、Suicaカードを持っていない方も、Suicaアプリを使えば、Apple Payで使えるSuicaを新たに作れます。
ーーー対応するクレジットカードは限られるが、iPhoneで決済できるという点で利便性の高いApple Pay。次回は利用の際の注意点を解説しよう。