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Apple Pay検証レポート 2/3

注意したいのは、Apple Pay対応店で支払う場合は、登録したクレジットカードから直接支払う=カード払いとみなされますが、iDやQUICPayだと、あくまで「電子マネー」で支払うという点です。よって、クレジットカードの付帯特典が使えないケースが生じます。

例えば「イオンカード」です。毎月20日・30日は、全国のイオンやマックスバリュなどの各店舗でカード決済またはWAONで支払うと、買い物代金は5%オフになりますが、Apple Payに登録すると自動的にiDに振りわけられ、これで決済すると5%割り引きは適用されません。あくまでもiDを使ったモバイル決済だからです。

「ビックカメラSuicaカード」も同様です。このカードはApple Payに登録すると、通常の利用時はQUICPay扱いになります。仮に、ビックカメラで買い物をする際、QUICPayを決済手段に選ぶとビックポイントの還元率は8%。ところが、同カードをSuicaのチャージ用カードとして使うと、クレジットチャージした時点で1.5%相当のビューサンクスポイントが付与され、チャージしたSuicaで支払うと、基本10%のビックポイントがもらえます。

つまり、同じカードでも使う電子マネーが異なるだけで、ポイント付与の面で大きな差が生まれてしまうことになります。そう考えると、「ここではクレジットカード」あるいは「ここならApple Pay(電子マネー)」というように、シーンに応じて使い分けるテクニックが求められそうです。

ーーーモバイル決済できるのは便利だが、使い方次第ではカード特典を享受できないケースもある。これらに注意しながら使っていく必要がありそうだ。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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