注意したいのは、Apple Pay対応店で支払う場合は、登録したクレジットカードから直接支払う=カード払いとみなされますが、iDやQUICPayだと、あくまで「電子マネー」で支払うという点です。よって、クレジットカードの付帯特典が使えないケースが生じます。
例えば「イオンカード」です。毎月20日・30日は、全国のイオンやマックスバリュなどの各店舗でカード決済またはWAONで支払うと、買い物代金は5%オフになりますが、Apple Payに登録すると自動的にiDに振りわけられ、これで決済すると5%割り引きは適用されません。あくまでもiDを使ったモバイル決済だからです。
「ビックカメラSuicaカード」も同様です。このカードはApple Payに登録すると、通常の利用時はQUICPay扱いになります。仮に、ビックカメラで買い物をする際、QUICPayを決済手段に選ぶとビックポイントの還元率は8%。ところが、同カードをSuicaのチャージ用カードとして使うと、クレジットチャージした時点で1.5%相当のビューサンクスポイントが付与され、チャージしたSuicaで支払うと、基本10%のビックポイントがもらえます。
つまり、同じカードでも使う電子マネーが異なるだけで、ポイント付与の面で大きな差が生まれてしまうことになります。そう考えると、「ここではクレジットカード」あるいは「ここならApple Pay(電子マネー)」というように、シーンに応じて使い分けるテクニックが求められそうです。
ーーーモバイル決済できるのは便利だが、使い方次第ではカード特典を享受できないケースもある。これらに注意しながら使っていく必要がありそうだ。