百貨店の共通ポイントの取り扱いに変化が…
近年は、百貨店が共通ポイントを採用する動きが加速してきました。ところが、三越伊勢丹HDは同グループで採用していたTポイントの付与・利用を、2018年3月末めどに終了すると発表。16年5月に導入したばかりですが、顧客層の拡大にはつながらなかったようです。Tポイントを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と共同で設立したマーケティング会社も清算するようです。
背景にはTポイントが顧客獲得につながらなかったこともありますが、CCC陣営へのコスト負担も重かったかもしれません。三越伊勢丹では、エムアイポイントの運営を昨年4月から始めていて、ふたつのポイントが並列し、顧客の混乱も招いたという見方もあります。
ちなみに百貨店ではありませんが、大手ネット通販・カタログ通販のニッセンもTポイントを導入していましたが、12月30日をもってサービスを終了すると発表しています。来年からは新たにニッセンポイントサービスを開始する予定で、ここではニッセンでの買い物200円につき1ポイントたまり、1P=1円で利用できるように。ファミマではTポイント以外のポイントの動きも噂され、三越伊勢丹、ニッセンではサービス終了と、ここのところTポイントは逆風にさらされているようです。
百貨店に関して、三越伊勢丹は共通ポイントなし、タカシマヤはdポイントとPonta、大丸松坂屋は楽天スーパーポイントという状況になりました。そもそも、共通ポイントのメインユーザーは若年層~現役世代の一般層で、百貨店のメインユーザーである現役世代~シニアのミドルアッパー~富裕層とはかぶらない部分があります。三越伊勢丹はミスマッチを認め撤退したということです。他の百貨店はどうなるのか、気になるところです。
ーーープラチナカードの発行とは反して、共通ポイントからは撤退する百貨店もあるようだ。次回、11月最後は、エムアイカードが発行する、ユニークなクレジットを紹介する。