菊地崇仁世界のトレンドはモバイル決済だが、
カードに対するニーズは依然高い
日本ですらこんな状況ですから、海外ではさらに被害は大きいかもしれません。そういった点で「MAMOＬEAD」は不正利用防止にかなりの力を発揮すると思います。
一方で、こういった現状を目の当たりにすると「そもそも、クレジットカード自体がナンセンスでは？」と感じる人だっているかもしれせん。グロバーバルでは先進国や中国を中心にモバイル決済が浸透し始めていて、わざわざリスキーなカードを保有・持ち歩くことが犯罪を助長するという考えです。
とはいえ、クレジットカードとは異なり、モバイル決済の規格は世界はもちろん、提供各社でも現状は統一されていません。QR規格もそうで、店舗によって対応が異なるなど、不便が生じてしまいます。
また、先進国ではスマホが急速に普及していますが、新興国ではそうとは限りません。ならば、国際規格が統一されているクレジットカードのほうが導入しやすく、ニーズだってあります。カードはまだまだなくなりませんし、むしろグローバルでは利用が加速していくでしょうから、むしろ新しいセキュリティ機能を持ったクレジットカードは期待される存在だというわけです。
ーーー現状のカードセキュリティは万全といえず、不正使用に伴う被害は増えるばかり。だからこそ、堅牢なセキュリティ機能が求められる。では、お金を取りまく環境はどうなっていくのだろうか。次回はこの点を掘り下げよう。
菊地 崇仁 (きくち たかひと)
株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社（現NTT東日本）入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド（インプレス）」他。
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