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キャッスレスレポート&最新コード決済 2/3

こういった大胆な取り組みができるのは、自社でキャッスレスのインフラを持っているからこそ。国の旗振りだけで推進できるものではなく、企業の頑張りは評価に値すると思います。

なお、楽天は同様の取り組みをサッカーJ1のヴィッセル神戸の本拠地である「ノエビアスタジアム神戸」でも実施。同チーム主催試合の時は、現金が使えません。同じく、楽天ペイの支払いでビール・ソフトドリンク100円割引、グッズ購入で10%ポイントバックのキャンペーンも行っています。

福岡ソフトバンクホークスの拠点である「ヤフオクドーム」では、ソフトバンクグループが手掛けるPayPayによるキャッシュレス化が推進されています。ドーム内ショップの飲食とグッズ販売、スタンド内の売り子による飲料販売、ワゴン販売、スーパーボックス、チケット売り場にPayPayを導入し、現金いらずで買い物ができる環境を整えたようです。今年のヤフオクドーム開催のプロ野球公式戦最終日までは、PayPayを利用すると支払額の最大10%のPayPayボーナスを付与、さらにソフトバンクとワイモバイルのスマホユーザーには最大20%の同ボーナスを付与するキャンペーンも展開しています。こちらの場合は現金併用のようですが、お得であることに違いはないので、これを機に始める人は多いのかもしれません。

今年のラグビーワールドカップ、来年の東京五輪など、日本ではスポーツイベントが目白押しです。会場にはキャッシュレスに慣れたインバウンドも訪れますから、対応は急務です。楽天やソフトバンクのように売店での対応は増えていくのではないでしょうか。

ーープロ野球やサッカーのスタジアムで始まった、本格的なキャッシュレスの推進。世界的なスポーツイベントの開催を控え、他にも広がっていく可能性は高い。そして次回、6月最後のエントリーでは、今春から始まった新たなコード決済サービスを紹介しよう。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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