ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今月は新年の特別編をお送りしている。(1/3から読む)ーー
コンタクトレスの普及により
カードのセキュリティが強化
コード決済、電子マネーなど、多岐に渡るキャッシュレス決済が普及するなか、クレジットカードを端末にかざすだけで支払いが終わる、「コンタクトレス」の実用化も進んでいます。カード各社が実カードにタッチ決済機能を搭載し始め、大手コンビニなど使える店舗も広がり続けています。昨年12月にはダイナースクラブカードもカードのデザイン変更に伴い、コンタクトレスのサービスを始めました。
こうした動きにより変わり始めたのは、カードのセキュリティです。具体的には、カード番号や有効期限、セキュリティコード、名前といった個人情報を表面から裏面に記載するカードが増えています。もともと、アメックス・プラチナが先行していたところ、昨年2月に三井住友カードが追随することに。先述したダイナースクラブも同様で、個人情報は表面から姿を消しました。
さらに斬新なカードも登場しました。クレディセゾンの「SESON CARD Digital」の場合、スマホアプリの「セゾンPortal」から申し込むと、わずか5分でカード番号を発行し、会員向けネットサービス「Netアンサー」と連携するとアプリ上にデジタルカードが表示。オンラインショッピングですぐ使うことができ、iPhoneならApple Payに設定すると、QUICPayとして利用することができます。これならば、実店舗でも問題ありません。
また、同カードには最短3営業日後に届けられるプラスチックカードもありますが、カード自体にカード番号や有効期限、セキュリティコードは一切記されません。カード情報の確認はセゾンPortalを使います。
コンタクトレスの場合、決済するときにクレジットカードは財布などから取り出します。最近はスーパーやコンビニで消費者みずからがカードをカードリーダーに挿して決済する場面も増えています。個人情報が表面にあると気になりますし、いまはカメラやスマホの精度が高いので、盗撮される可能性もゼロではありません。裏面にあると安心ですから、こういったトレンドは今年も続いていくと思います。