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The Style Concierge

内藤忍のマネーカフェ|特別編
「第2回世界の資産運用フェア」レポート(後編)

▼ステイジアキャピタルジャパン:吉岡憲史氏

アメリカやイギリス、中国、シンガポール、タイなど8カ国12都市で不動産の売買・賃貸仲介、不動産コンサルティング、市場調査など不動産ソリューションを提供する、ステイジアキャピタルジャパン。内藤氏と同社ジェネラル・マネージャー吉岡氏の対談の様子は、昨年12月にお届けした。この時は、タイの不動産投資から、バンコクから車なら約1時間半、多くの日本企業が工場進出を果たしている、シラチャのトピックを中心に話題は及んだ。

吉岡さん 

「じつは、お陰さまでシラチャの物件は完売しました」とは、吉岡氏。成長エリアとして、投資家からの注目は高かったそうだ。

他にも魅力的なプロジェクトはないか尋ねたところ、いまはイギリスで「学生用マンション投資」がブームだという。同社でも取り扱いを行っていて、日本人投資家にも人気が高い。英国担当の、京美エイカーズ氏が、これについて答えてくれた。

「学生用マンションや寮への投資はメジャーなジャンル。イギリス人は昔から行っています。ところが近年は、海外の方からも注目を集めていて、供給が足りないほど。完売が続いています」

一見するとイギリスの物件は高額な印象があるが、学生寮はこじんまりとしたスタジオタイプ。ステイジアキャピタルジャパンが案内する物件だと、約1350万円から購入でき、なんと利回りは3年間9%が保証されるという。対して、ロンドンの一般的な不動産投資の場合、利回りは2%程度というから、なかなか見られない水準。しかも、学生寮なので家具付き物件がほとんどで、投資家の余計な手間とコストはかからない仕組みだ。2013年にはイギリス全土で約3600億円が学生マンションに投じられたという。

「為替も歴史的な円安ポンド高なので、為替リスクを抑えながらできるのもメリットでしょう」

入居者は留学生、富裕層の子息が多く、新興国の成長に伴い留学生は増加しているのも追い風で、空室リスクは極めて低い。また、イギリスの大学は基本的に国立で、経営破たんの危険もない。地域に根付いているために移転する可能性も低いのだという。限られた大学に対して、激増する学生が集中するという構造で、稼働率は平均99%。こういった、日本人には馴染みのない投資物件が他国では供給されていて、ステイジアキャピタルジャパンのようなサービサーを通じてアクセスできるのだ。

▼お金のデザイン:廣瀬朋由氏

国内初で提供を始めた「ETFラップ®」。投資家から資金を預かり、全世界の上場ETF5000銘柄以上を取引してリターンを狙うという金融商品だが、ロボアドバイザーと呼ばれるフィンテックテクノロジーを用いてサービスを提供するのが、お金のデザイン。内藤氏と廣瀬氏の対談風景は今年3月に誌面にアップしている。あれから半年が経過するが、変化はあったのだろうか。廣瀬氏に尋ねてみた。

廣瀬さん

「個人の方だけではなく、オーナー系の事業法人のお客様が予想以上に目立ちます。多忙な方が多いでしょうし、任して運用したいというニーズがあるようです。会社でやると税制上のメリットも期待できます」と、ビジネスは好調な模様。運用に積極的な層から利用が相次いでいる。

「長期運用のお客様が多く、市場の下落時や円高局面がお糸ズレルト、資産を米ドルや米ドル建て金融商品にシフトしておきたいなど、運用を追加してほしいという声もあります」

富裕層の資産運用といえばプライベートバンクが有名だが、「ETFラップ®」の場合は、段違いでローコスト。その点も高く評価されているようだ。

エンリッチ編集部

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