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カナダ商業施設投資 Vol.2

ショッピングプラザに投資する
メリットとは?

内藤 そして、気になるのは「商業不動産」に投資をするということ。具体的にはどういうことでしょうか。

和田 『ReDev Properties Ltd』が提供するのは、すでに稼働しているショッピングプラザを区分わけして販売する「アームチェアオーナーシップ」と呼ばれるもの。REITのように証券化したファンドではなく、不動産所有権そのものを販売します。つまり、ひとつのショッピングプラザを複数の投資家と共同投資して、出資割合に応じてリターンが配分される仕組みです。

すでに稼働しているショッピングプラザを区分わけして販売
すでに稼働しているショッピングプラザを区分わけして販売

内藤 それは、面白い手法ですね。複数のテナントが入るショッピングプラザを1人の投資家がまるごと所有するのは現実的でありませんが、いくつかに区切って販売すれば小額で購入することができ、かつ一般的な不動産投資と変わらず、金利や減価償却費を費用計上できます。しかも、稼働しているショッピングプラザなら、テナントを探す必要がなく、オーナーチェンジのようなもの。購入すれば、すぐに賃料収入が得られます。コンドミニアムなど住宅不動産だと、テナント探しをしなければいけませんし、海外にある物件だと、苦労するでしょうね。また、商業施設は景気の影響でテナントが撤退するというリスクがある半面、景気が良いとテナント料を上げやすいというメリットがあります。

和田 じつは、商業不動産投資の賃料収入は住宅不動産に比べて、実質的に約2倍の利益リターンがあると言われています。というのも、住宅不動産の場合、オーナーが物件の維持管理費用や税金といった諸費用を負担するので賃料収入は粗利益となりますが、商業施設の場合、テナント側が修繕費や税金を負担する「トリプルネットリース」が適用されるため、オーナーの賃料収入は純利益となります。また、住宅不動産の賃貸契約年数が平均1~2年に対して、テナントの場合は長くなります。『ReDev Properties Ltd』の場合は平均5年なので、長期的に安定した賃料収入が期待できます。現在までに8棟の売却実績があり、売却物件のキャピタルゲインを含む過去の平均還元利回りは17%を誇ります。

—経済発展目覚ましいエリアで、既存の商業施設に投資するという「アームチェアオーナーシップ」。すでに稼働しているテナントを購入するという点で、高いメリットを見いだすことができる。それでは次回は、具体的な投資物件について触れていこう。


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内藤 忍(ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
一般社団法人海外資産運用教育協会代表理事
東京大学経済学部、MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA)。

大学卒業後、住友信託銀行に入社。
1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。
その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。
2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学などで講師を務め、雑誌、ネットでの連載コラムを担当。主な著書にシリーズ10万部を超えるベストセラーとなった「内藤忍の資産設計塾」シリーズ。「60歳までに1億円つくる術」「「好き」を極める仕事術」「丸の内朝大学マネーの教科書」「究極の海外不動産投資」など多数。最新刊は1月末に出版した「飲めて殖やせる 究極のワイン投資」。


和田 江美子(わだ えみこ)

RLosenberg Consulting会社(米国)Global Manager
ReDev Properties Ltd.  顧問・コンサルタント

上海東華大学付属Raffles Design Institute 卒業後、東京と香港に拠点に置く日系商社にて海外事業開拓を担当。2014年より、シカゴ・マーカンタイル取引所にて会長を40年以上務めた、ローレンス ローゼンバーグが代表を務める『エルローゼンバーグコンサルタント会社(米国)』のグローバルマネージャーに就任。海外金融機関および個人投資家に対する日本市場コンサルティング、海外法人の日本市場開拓支援や、日本人の海外資産運用コンサルティングも手がける。

内藤忍

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