ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

マイナス金利時代の都内区分所有投資 Vol.3

内藤 税務コストと会社のメンテナンスコストを比較したうえで、アドバイスをするということですね。確かに、ワンルームひとつしか持たないのに資産管理会社を作ったところで、トータルはマイナスになるでしょう。ですが、ある程度まとめて物件を持ちたい、あるいは将来はそうしたいというなら、先を見越して会社を設立するという選択肢もあります。日本不動産イニシアティブさんで、そういった情報提供やアドバイスをしてくれると、顧客としてはメリットがありますね。

澁谷 よく、不動産投資は節税効果が高いと謳われますが、実態は思ったより節税効果が得られないケースもあります。税金知識のない営業マンが、誤った節税メリットを説明するのではなく、我々は事実ベースで不動産投資によるファイナンスの効果をお伝えし、そのなかでできる適法なアドバイスを心がけています。

エンリッチ マネーカフェ5月6

内藤 不動産投資は物件を買い、家賃収入を得られれば終わりではなく、その後のファイナンスがどう変わっていくのか、出口戦略をどのように考えるのかなど、じつは複雑で高度な戦略が求められますからね。

澁谷 我々は、節税目的しかり、一つの目的のためだけに不動産投資を始めることはあまり推奨していません。節税目的を優先したために、売るに売れない状態のアパートや海外不動産、太陽光、高層マンションなどを買ってしまった方を何人も見てきました。個人が不動産投資を行うにあたっては、あくまで資産価値の高い物件ありきで、節税効果はおまけくらいの位置づけで考えておいた方が間違いはないのかなと思います。こういった真実に基づいたアドバイスの甲斐あってか、昨年は半年で6戸もご購入いただく方がいるなど、リピーターにも恵まれています。

ーーー物件投資だけではなく、顧客のファイナンスをトータルでサポートするのが、澁谷氏のポリシーだとわかった。同時に、このような視点で取り組まないと、長期的に不動産投資は成功しないということだ。次回も引き続きポイントをお聞きしつつ、5月の対談を締めくくろう。


澁谷 賢一(しぶや・けんいち)

日本不動産イニシアティブ株式会社 代表取締役
国内ではグループ会社含め、不動産開発・販売、約100億円の資産運用を手がける他、大手 保険会社に対するライフコンサルティング、国内外の法人、個人顧客向けの会計・税務顧問、相続対策、資金調達、プライベートエクイティ投資等を行う。日本不動産イニシアティブでは、不動産を活用した資産運用、年金対策、相続・税金対策等のライフプランニング支援サービスを個人顧客向けに展開。現在、日本不動産イニシアティブ、ブリッジ・シー、ドムスグループ、澁谷賢一税理士事務所の代表に就任。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

連載コラム

内藤忍

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