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【39】米国の金融政策と中国の景気減速。アジア不動産投資への影響は?

もうひとつは、「需給関係の変化」です。数年前の新興国不動産ブームの時には、物件を争って購入していましたが、現状は多くのエリアで買い手の熱狂は収まっています。プレビルド物件(完成前に割安で購入する物件)を購入した人のなかには高値でつかんだ挙句、キャピタルゲインが出なかったり、客付けがうまくいかず、買った時より安値で転売をせざるを得ない人もいて、これにより以前よりも割安に購入することが出来る場合も出てきました。

最安値で投資をすることは簡単ではありませんが、ブームのピークで投資するよりも、マーケットが悲観的になっている時の方が、後から考えると投資のタイミングとして良かったという場合が多いのです。

世界のマクロ経済環境が悪化したというだけで、諦めるのではなく、個別の国、個別のエリア、個別の物件を丹念に調べれば、投資の機会を見つけることは可能です。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

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内藤忍

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