ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

【54】賃貸アパート経営のリスクとは?

保有している土地を活用するという発想だけではなく、自分の投資の目的をまず明確にして、ゼロベースで考えてみることが大切だと思います。

もしその土地を保有していなかったとしても、購入して賃貸物件を建てるという選択をするのか? そう思えないなら、別の選択肢を比較検討してみた方が良いでしょう。

土地の有効活用は、賃貸物件だけとは限りません。近年であれば、ファミリー・単身世帯を問わずコインランドリーやレンタル倉庫に対する需要は高く、こういった手段で収益を得ている投資家もいます。何よりも大事なのは、ニーズに合った土地の使い方ではないでしょうか。

一方、近年はご質問者のように親から受け継いだ土地でアパート経営を始める人が後を絶ちません。その際、不動産会社などとサブリース契約(不動産会社が貸主から賃貸物件を借り上げ、入居者に転貸する契約)を結ぶケースが目立ちます。

大家からすると経営の手間を省くことができ、空室リスクを気にせず家賃収入を得られるので好評ですが、賃料保証の引き下げといった、トラブルも散見するようです。信頼できる相手かどうかを確かめたうえで、話を進めましょう。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

連載コラム

内藤忍

Return Top