ロングドライブ。ベントレーとの対話の時間。
試乗のコースは、大阪から京都の往復、通常は片道1時間半程の距離である。ただ今回は、時間をたっぷりと使い、午前の往路にフライングスパーW12、午後の復路にミュルザンヌを試乗した。
まずはフライングスパーで大阪を出発。スーパーチャージャーを備えたW型12気筒エンジンというものを体験すべく、ドライビングシートに座る。このサイズのクルマを都市部で走らせるのは、さすがに少々緊張するが、慣れてくると、意外にも取り回しがしやすい。ボディサイズの割にはホイールベースが長くないため、実は扱い易くなっているのだ。
高速道路では、トルクフルなエンジンがスムーズな加速、合流を演出し、剛性感のあるボディが安定した走りを提供。その後の峠道では、それ以前に感じた操作性とパワーを同時に味わうことができる。力不足など微塵も感じることなく、思うがままにワインディングロードを登っていけるのだ。
アクセルを踏み込んでも、暴れることもなく、騒音をかき立てることもない。運転席では心地よいエンジン音とともにドライビングフィールを愉しみながらも、リアシートには静かで快適な環境が提供されている。
アクセルを踏み込んでも、暴れることもなく、騒音をかき立てることもない。運転席では心地よいエンジン音とともにドライビングフィールを愉しみながらも、リアシートには静かで快適な環境が提供されている。
京都嵐山・嵯峨野でのランチタイムの後は、ミュルザンヌに乗り換えての試乗へ出発。このクルマでは主にリアシートを堪能。
前途のように空間としては最上級である。いざ座ってみると、意外な発見もあるのだ。リアから見るダッシュボードは、フロントからみるそれよりもより美しく感じる。まるでクラフト工房のギャラリーのような車室内全体を見渡せるのは、リアシートの特権の一つかもしれない。
やはりクルマを知るためには、ロングドライブが一番だ。長距離、長時間走ることは、運転を通してクルマとじっくりと対話することができる。ベントレーについては、特にそう思う。加速、減速、コーナリングなどのクルマの挙動、車室内の居心地、各種機能の利便性、窓から見える光景…。それらすべてがそれまでの経験とは異なる印象を持つことであろう。それがいわゆる、「ベントレーらしさ」なのだ。この体験をすることによって、あなた自身から見た、あなただけのベントレーの世界観が見えてくるのではないだろうか。
ベントレー・エクスペリエンス
今回のレポートで、ベントレーというクルマの魅力を僅かにでも感じていただけただろうか。しかしベントレーの本当の世界観は、写真や文章で伝えるにはあまりにも大きく、深い。エンリッチ読者諸兄には、是非、自身の眼で、身体で、感じてみて欲しい。
ベントレーの各モデルは、各地のショールームで実車に触れることができるのはもちろん、時折、試乗会を開催することがある。これはベントレーを体験できる絶好の機会である。ぜひ自身の体験のひとつに、ベントレーを加えてみて欲しい。
ベントレーの各モデルは、各地のショールームで実車に触れることができるのはもちろん、時折、試乗会を開催することがある。これはベントレーを体験できる絶好の機会である。ぜひ自身の体験のひとつに、ベントレーを加えてみて欲しい。